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ポッター症候群 家族

翌日、奥さんとともに再び病状説明が行われた

内容は昨日自分が一人で聞いたのとほぼ同じ内容だった

しかし最後に先生から一つ提案があった




「最後になるかもしれません、ご家族との時間を大切にしていただきたいと思います」

















最後-








そう、家族でいれる時間はあと僅かなのだ、と








本来なら子供は入れないNICYの中に特別に上のお子さんを連れてきて良いとの事


そして「家族みんなで」過ごせる時間を作ってほしいとの事








もちろんその提案は受け入れた。





子供は感染のリスクが高いとの事で、先生に念入りに見てもらった上のお子さんとともにNICYへ


見慣れない機械


沢山の先生、看護婦さん


そんな状況ですっかりおびえてしまい、始終びくびくしている上のお子さんに話しかけた







「希ちゃん病気でね、もうすぐ死んじゃうかもしれないんだ」


「夏に死んじゃったね、おじいちゃんと同じところに行くんだ」










すると上のお子さんが泣き出した







「私もお世話したかったのに~~~~」




と、、、、







ぎゅっと抱きしめて、「ごめんね、そうだよね、ごめんね」




そんな言葉しか、掛けて上げられなかった

















IMGP0198.jpg





最後にしっかりと握手をして、この日はお別れした
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ポッター症候群 産声

「無事に生まれましたよ!女の子でした!」


と、看護婦さんは言った


無事に、と


この場倍無事って何処にかかってくるのかな?







母体は無事、出産が無事、子供が無事?






そんな事をぼんやりと考えていると、面会準備が出来たと分娩室に通された











そこに居たのは奥さんだけだった








どうやら奥の扉から手術室みたいな所に運ばれたらしい



「凄い先生の数だったんだよ」



と、奥さんは言った



そして-



「泣いてくれたの、産声聞けたの・・・」



そう言って泣き出した



肺にダメージがある場合、産声を上げることなく亡くなって行く子供が多い、と言うのは事前に調べて知っていた





声を聞けたことで、その子がそこに存在した


この子は生きて生まれたんだ



そう思うと自分も涙が止まらなかった














しばらく後、動けない奥さんを置いて希の病状説明のため別室に通された




「事前の予想よりも肺の状態が良く、産声を上げる事が出来た」

「しかしそれにより肺に穴が開いてしまった」

「腎臓はやはり機能しておらず、おしっこは出てこない状態」

「現在肺を膨らます為に窒素を100%濃度で送り込み、酸素も100%濃度で送り込んでいる」


そして





「現状でこれ以上できる処置は無い」









そう、積極的な治療云々ではなくこれが現在行える全ての処置なのだと







治る、治すのではなく、後どれくらい持つか





そんな話だった






そして奥さんより一足速く幼児用集中治療室(NICY)に通された





そこには何種類も点滴を受け、肺に直接空気を送り込む管を口に入れられピクリとも動かない希の姿があった



「自発呼吸で肺のダメージが酷くならないように昏睡状態にしています」


先生は言った








希が生きているかどうか、それが分かる術は心拍数や酸素濃度を測るモニターだけだった





続く

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ポッター症候群 出産

管だらけになって果たしてそれで生きているのであろうか

どうせ助からないのなら手術を繰り返したり、色々な薬を使うことは果たして意味があるのであろうか




そんな思いから、積極的な治療は行わないと決断した


そして先生にお願いした








「せめて苦しまずにさせてください」







あわせて帝王切開での出産は避けてもらうようにお願いした


どんな形であれ、奥さん共々一緒に家に帰らせてあげたかったから・・・





そして1月17日、事態は急速に動き出す





朝の5時過ぎ頃、ふと人の気配で目を覚ました所、奥さんが布団にうずくまっていた





どうした!?




慌てて駆け寄ると苦しそうに


「お腹いたくなっちゃった」





出産予定日より一ヶ月も早いのに陣痛が来てしまったのだ


急ぎ病院に電話をしたところ「至急来て下さい」の一言


荷物を全て積み込み(寝ていた上のお子さんも含め)、どうしても着いて行くと言った奥さんのお母さんも連れてこども病院へ


高速飛ばして1時間

駆け込んだこども病院で診察してもらった所、子宮が開き始めているとの事

そう、出産が始まってしまったのだ



もちろん一ヶ月も速く出産するのはお腹の子供に良くないので、子宮の伸縮を抑える薬を投与して様子を見ることに


1.2時間ほどたったで在ろうか


それでも子宮の伸縮は止まらず、このまま出産する事となった


分娩室に運ばれていく奥さんを見送り、長い長い時間が始まった















こんなにも辛く、長い時間は今まで無かった











そこから先には絶望しか無い


ただ、ただ、死んでいく我が子を待つだけの時間


待合室代わりにされた陣痛室で自分は


泣く事しか出来なかった













そして10時38分









希は生まれた







続く

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ポッター症候群 決断

助かると思ったけれどダメだった・・・


この結果はもの凄く重くのしかかってきた

一度上向いてしまった気持ちが、今までよりも更に更に下向いてしまった。


それでもと思い、初詣には元善光寺、諏訪大社と県内思いつく限りの神様を回ってお腹の中の子供の無事を願った。


しかしここで更に重い決断を迫られる事となる

何度目かの奥さんの定期健診で・・・







「お腹の子供は今までと変わりません」

「今まで通り何もしてあげる事はありません」





と、何度目かの同じ言葉を聴いた後・・・














「赤ちゃんが生まれた後、積極的な治療は望みますか?」














そう、赤ちゃんを「生かすか」「殺すか」





決断するときが迫ってきたのだ








こども病院の方針として、生きて産まれたら空気を送り込んで延命措置は行う-

ただ、そこから先はご家族で決めてください-








もちろんその場で決めれる話ではなく、次回の検診に持ち越しと言うこととなった




「生かすか」


「殺すか」



奥さんと2人で悩んだ


悩みに悩んだ





ただ、ここで奥さんに決断させるのはあまりに酷だと思った

自分の、今まさにお腹の中にいる子供の生死を決める話なのだ



どんな結果であれ、きっと後悔し、自分を責めつつけるで在ろうことは容易に想像がついた




だから俺が結論を出す事にした




この結論でどうなったとしても、自分ではなく俺を恨んでほしい-





奥さんも同意してくれた
















そして結論を出した













「赤ちゃんの積極的な治療は望みません」















そう、俺は自分の子供を殺す決断をした






続く

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ポッター症候群 希望

生きられるかもしれない-

そんな希望を持って挑んだ検査入院


奇しくもその日はクリスマス

上のお子さんには1日早いサンタさんに登場してもらい、家族でパーティーを済ませてからの入院


今回行うのは「お母さんのお腹を通して赤ちゃんに針を刺し、お腹の中のふくらみが何かを確認する事」そして「人口羊水を注入して赤ちゃんの負担を減らす事」

この2点

もちろんお腹に針を刺すわけなので、それが刺激となって緊急出産となる可能性、それが帝王切開になるリスクも高いとの事

午後2時ごろから始まった手術

リスクの説明を受けていた事もあり、ただ待っているだけの時間が永遠とも感じた-






そして2時間ほど経っただろうか





「手術、無事終わりましたよ!」


看護婦さんが知らせに来てくれた

母体もお腹の赤ちゃんも無事との事

特別に手術室に入れてもらい、手術を終えたばかりの奥さんに面会した

「もの凄く痛かったの」

自分の顔を見た途端奥さんは泣き出した-

無事な奥さんの顔を見て、なんだかほっとした自分も一緒に泣いてしまった


子宮を針が通る際、もの凄く痛かった事、そして残念な事に、人口羊水を注入するスペースが無く、その処置はできなかった事を聞いた


その日はその話だけで終わり、赤ちゃんのお腹の水が何なのかは翌日の結果待ちとなった


奥さんを病院へ残し家に帰り、「淋しいの」と泣き出したお子さんと一緒に2人で寝て翌日(因みにお子さんはお母さんの枕に貰ったプレゼントを載せて、「お母さん帰ってきたら一緒に開けるの!」と言って寝ていました)


検査結果を聞きに再び奥さんの待つ病院へ


そして-















「やはりおしっこは作られていませんでした」


「人口羊水も入れれなかったので、結果は今まで通り厳しい状況で変わりありません」
















そこに




希は




無かった








続く

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信州男

Author:信州男
~登場人物紹介~

( ´ー`) 信州男(しずお)
 信州伊那谷に生息する悪態動物( ゚д゚)、ペッ

(*゚ー゚) 信乃(しの)
 信州男を支える素晴らしきパートナー(って書けって言われました

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